Nobuyoshi Moriyama

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[Lightroom]幻想的な霧を発生させるレタッチ・現像方法

Lightroom霧現像後

こんにちは、@_nobu2です。冬の登山に出かけたり、スキー・スノボをして思わず出くわした霧の風景。でも、写真に撮るとイメージと違うことってありますよね。

そこで今回は、Lightroomの「かすみの除去」という機能を使った、幻想的な霧を発生させるレタッチ・現像方法を紹介します。

 

 

 今回の写真はこちら

Lightroom霧現像前

雪が吹き積もる比叡山です。

奥に行くほど霧が濃いですよね。この「奥に行くほど」というのがレタッチしても自然に見えるポイントなので、ちょっと意識して現像していきましょう。

 

露光量

イメージした感じになるように、[露光量]0.64にします。

なお、撮影の段階でわざと暗めに撮ってます。

Lightroom霧露光量

 

かすみの除去

本来はくすんだ写真をはっきりさせる機能である[かすみの除去]を逆手にとって、マイナス方向に振り、写真をかすませます。

[かすみの除去]-19にします。

なお、この時点では全体的に霧が発生していますが、後述の方法で、奥にいくほど霧が濃い感じにしていきます。

Lightroomかすみの除去

 

明瞭度

上にある木漏れ日の部分の光を強くしたいので、[明瞭度]-20にします。

明瞭度をマイナスに振ると、ハイライトがシャドウに回り込む感じになります。

Lightroom霧明瞭度

 

色温度・色かぶり

イメージした感じに青くなるように、[色温度]4200、[色かぶり]15にします。

Lightroom霧色温度

 

黒レベル

木の質感を出すため[黒レベル]-70にします。

Lightroom霧黒レベル

 

自然な彩度

青さを強調するため、[自然な彩度]20にします。

なお、[自然な彩度]は青方向の調整、[彩度]は赤・黄方向の調整って感じです。

Lightroom霧自然な彩度

 

段階フィルター

奥にいくほど霧が濃い感じにするため、段階フィルターを使います。

段階フィルターを下のようにかけて、[露光量]-0.2、[黒レベル]-40にして、左右の木をはっきりとさせます。

見る人の視線を中央へ誘導させることで、奥にいくほど濃い霧の感じが出てきます。

Lightroom霧段階フィルター左側

右側も同様に調整します。

Lightroom霧段階フィルター右側

 

トーンカーブ

出ました、トーンカーブ!! 重要ですよね。写真の質感に関わる根幹です。

シャドウは締める方向でかっこよく、ハイライトは飛ばし方向で木漏れ日を強調します。

Lightroom霧トーンカーブその1

Lightroom霧トーンカーブその2

 

レンズプロファイル

始めにやっておけって感じですが、レンズプロファイルをかけて、歪みを除去します。

[周辺光量補正]49で、外側が暗い感じは残しておきます。

Lightroom霧レンズプロファイル

 

ブルーチャンネル

左右手前の木(=シャドウ部分)が青くなっていますよね。これに黄を足して、手前には霧がかかっていないようにします。

ちなみに三原色の補色は、ざっくり書くとこんな感じです。

R(レッド) ⇔ C(シアン)

G(グリーン) ⇔ M(マゼンダ)

B(ブルー) ⇔ Y(イエロー)

今回の場合は、トーンカーブの青を下げることで、黄を足すというわけですね。

Lightroom霧ブルーチャンネルその1

Lightroom霧ブルーチャンネルその2

 

完成

シャープネスを左右手前の木のみに、弱めにかけて完成です。

いかかでしたか。結構簡単な方法で幻想的な感じになりますよね。

これからの季節、素敵な霧の風景に出合えたら、ぜひ試してみてくださいね。

Lightroom霧完成

補正前

Lightroom霧補正前